ブライダルローンを使う? 使わない? ~結婚にまつわる出費

結婚は、人生の中でもとくに思い入れが強くなるイベントです。一生に一度、好きになった人と添い遂げる、そんな気持ちで結婚の準備にいそしむ日々。

しかし、現実はそんなに甘くない。幸せいっぱいのこの時期に、どーんと立ちはだかるお金の問題。結婚式、披露宴、ハネムーン、引っ越し、家財道具 etc. すべて自分の理想を叶えようとすると、いくらお金があっても足りません。

そんなとき、資金不足の強い味方、ブライダルローンを検討するカップルも多いと思います。おめでたい事に使うんだから、と気が大きくなってしまいがちですが、ここは一度冷静に考えてみる価値がありそうですね。「結婚」というキーワードを軸に考察してみたので、参考にしてみてください。

1. ローンとは借金のこと

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ブライダルと付けば聞こえはいいけど、つまり借金のことです。
たとえば、披露宴。すてきな衣装を身に着けて、みんなから祝福される。こんな機会はめったにないことだから、ああしたい、こうしたい、と夢がふくらむのはもっともなことです。

しかし、気が大きくなりすぎると金銭感覚も麻痺してきます。テンションが上がるのはわかりますが、ぜひ、これは借金をしてまで実施することか、冷静に考えることをおすすめします。
というのも、ブライダルに特化しているので一般的なカードローンよりは金利が低めとはいえ、金利4 - 7%というのは決して安いものではないからです。

単純計算ですがシミュレーションしてみましょう。
150万円を金利6%で借りて返済期間2年間の場合 :
毎月の返済額 : 66,480円 x 24回 = 1,595,520円
参考 : ローンシミュレーション

なんと、約9.5万円も利息を支払うことになります。借入金額が大きくなれば、それだけ返済期間も長くなり、さらに利息を支払わないといけません。

インターネットの普及でローンも手軽に組めるような時代になりましたが、借りたものは必ず返さないといけないのは今も昔も変わりないのです。

2. マイナスからのスタートは厳しくなる

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また、結婚生活を始めると、なにかと物入りだということがわかってきます。日々の生活費にプラスしてローンを返済していくのは、想像以上に厳しいものがあるわけです。

欲しいものをがまんし、外食も控え、旅行にも行けず、カツカツの生活を続けていると、夫婦喧嘩の原因はいつもお金、なんてことにもなりかねません。

ついつい友人家族と比較して、あそこはダンナが高収入だからいいなと卑屈になったり、独身時代を懐かしんでみたり。結婚当初の幸せな気分はどこへやら、これでは何のために結婚したのか、本末転倒もいいところです。

ローンを申し込む前に、少し冷静になってこれからの生活をどうしていきたいか、もう一度よく考えてみましょう。愛する彼との生活を想像して、こんな生活をしたい、こんな生活はしたくない、というのがはっきりしてくれば、何にお金を投資するべきかも自然とアイデアが湧いてくると思いますよ。

3. 資金不足の理由を洗い出そう

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そもそも、どうしてローンが必要なほど資金が不足しているのか、考えたことはありますか?
それはズバリ、「見栄」が原因です。

どうして見栄っ張りになるのかといえば、日本人はとくに人目を気にするからです。すてきな披露宴で同僚に幸せな自分を見せつけたい、高価なブランドの結婚指輪をつけてみんなからあこがれの目で見られたい、ハネムーンの写真を見せびらかしたい、スタイリッシュな新居に友人を招きたい、などなど。

どうしても自分の理想どおりにしたいのなら、ローンを申し込む前にまずはご両親に相談してみましょう。それで断られたら? そのときは、二つの方法を検討してみましょう。

  1. あっさりブライダルローンに申し込む
  2. 身の丈に合った方法を考える

1を選択するなら、必ずシミュレーションをして、余裕を持った返済計画を立ててみましょう。「これくらい返済できる」なんて思わず、細かく計算してみてください。実際の数字を目の前にすれば、結婚とは生活すること、恋愛とは大きく違うんだと、ということを実感するはずです。

4. まとめ

この記事では、ブライダルローンを検討する上で、どういった点に着目するべきかを述べてきました。

慣れない新生活では、いろいろと物入りになることも多いでしょう。それをうまくやり繰りしていくためにも、スタートの段階でしっかりとお金の計画を立てることが肝心です。

長い結婚生活でたびたび直面するお金の問題について、ふたりできちんと話し合う習慣を身に着けてみてはいかがでしょうか。